ざまクリニック所沢

抗加齢医学

アンチエイジング外来について

アンチエイジングは予防医学
アンチエイジング外来は自由診療(全額自費)です。
受付及び電話による予約制です。
なるべくご希望の曜日、日時にそえる様に初回カウンセリングの来院日、及び時刻を決めさせていただきます。また、以下の内容から希望するものを選択して下さい。

外来受診にあたり

私が「老化促進剤」と考えてる
『タバコを吸っていない方』
である事。
喫煙者はまず、
禁煙できるよう頑張って下さい。



内容
  • 採血や採尿による酸化ストレス度 終末糖化産物 各種バイオマーカー等の測定
  • プラセンタ注射 ビタミン点滴 等によるアンチエイジング対策
  • サプリメントによる動脈硬化対策(既に治療に使用されています)
  • サプリメントによる認知症対策(既に治療に使用されています)

点滴・注射

アンチエイジング
  • 1,000円+消費税 1,100円  プラセンタ 皮下注射 1A
  • 1,500円+消費税 1,650円  プラセンタ 皮下注射 2A
  • 2,000円+消費税 2,200円  プラセンタ 皮下注射 3A
アンチエイジング+コラーゲンサポート抗酸化
  • 2,500円+消費税 2,750円  プラセンタ 2A+ビタミンC点滴
  • 3,000円+消費税 3,300円  プラセンタ 3A+ビタミンC点滴
アンチエイジング+コラーゲンサポート抗酸化+代謝改善(にんにく注射)
  • 3,500円+消費税 3,850円  プラセンタ 2A+ビタミンC+他
  • 4,000円+消費税 4,400円  プラセンタ 3A+ビタミンC+他
アンチエイジング+コラーゲンサポート抗酸化強化+代謝改善(にんにく注射)
  • 4,500円+消費税 4,950円  プラセンタ 2A+ビタミンC+他
  • 5,000円+消費税 5,500円  プラセンタ 3A+ビタミンC+他
対動脈硬化 骨質 代謝改善(にんにく注射)
  • 2,500円+消費税 2,750円  ビタミンB+他
抗酸化強化(にんにく注射)
  • 4,500円+消費税 4,950円  ビタミンB+ビタミンC

アンチエイジング外来開設に際して

「失われた20年」の陰に潜むもの 動脈硬化編その1

「沖縄クライシス」を引き起こし、現在の沖縄男性の3人に1人を蝕んでいるとされる疾患、それがメタボリック症候群です。
そして、メタボリック症候群の行き着く先には人を死に追い込む元凶「動脈硬化」が待ち受けているのです。
「沖縄クライシス」が単に沖縄だけの問題で済むワケがなく 沖縄男性の現状は日本の平均寿命の行く末を如実に示しています。
しかも「動脈硬化」は平均寿命ばかりか健康寿命にとっても大いなる脅威となります。
※メタボリック症候群 内臓脂肪が過剰に蓄積し、高血圧、高血糖、脂質異常などの病態が複数合併して、動脈硬化による心筋梗塞や脳梗塞等の危険性が増す状態。


かつて、アジアどころか世界を制覇するか…と注目されていた「経済大国」日本経済も優等生で…しかも国民の平均寿命は世界一素晴らしいの一言でした。 その後…経済大国の座からは陥落、20年に渡る経済の停滞が続いています。 低成長の原因分析はマクロ経済学者におまかせするとして、日本人の長寿も間違い無く、現在の国債及び円高バブル同様に崩壊の危機に直面しています。
日本人は長寿な民族…など、土地神話と同様 全くの幻想に過ぎません。
環境因子が遺伝因子よりも影響が大きい事は多くの疫学的調査が教えてくれています。
特筆すべきは「沖縄クライシス」です。
全国1位の常連だった沖縄県男性の平均寿命が2000年に全国平均以下の26位まで短期間のうちに急落した危機的状況のことです。
当然のことながら、沖縄県へのファーストフード店進出は東京よりも早く沖縄のある調査によれば 小中学生の若い世代ほど高脂肪摂取となっており、依然として この傾向が続いているようです。

不安定な状態から破裂する 動脈硬化編その2

正常の血管は 血液を流す まさに「クダ」です。血液と接する「クダ」の内面は「血管内皮細胞」がタイルのように隙間無くおおっています。

この薄っぺらい内皮細胞タダモノではありません。実に優れものなのです。バリアとして、血液成分が血管から外に漏れ出すのを防ぐだけではなく・・・
血液中の細胞が付着するのや血液が固まるのを阻止したり、血管を拡張させる物質を分泌したり、大変な多機能ぶりを発揮します。
ところが、喫煙 高血圧 高コレステロール血症 高血糖 などにより、内皮細胞が 障害されたり 刺激されると、内皮細胞の 「表面」に変化が生じます。

その変化により血流中の「単球」と言う細胞が内皮細胞にくっつきやすくなり、バリアだった内皮細胞の間隙から内皮細胞の下に浸入できるようになります。
みごと 内皮細胞下に侵入した単球は「マクロファージ」と言う細胞へと変化します。
ここからマクロファージはその名前に恥じない活躍??を開始します。
マクロファージは別名「貧食(どんしょく)細胞」と呼ばれ、何でも食べてしまうお掃除機能を持っています。

そもそもバリアである内皮細胞が壊されてしまうような「血液」は健常な状態ではありません。

悪玉コレステロールと呼ばれるLDL高すぎる血糖、有毒なアミノ酸 など・・・
悪いものが ウジャウジャ 流れているわけです。
特に LDLは 内皮細胞下に蓄積していき真の悪玉コレステロールの「酸化LDL」や「糖化LDL」に変化します。

待っていたマクロファージは一生懸命に働き 毒物である酸化LDLなどを大量に貪食します。
貪食後、パンパンに膨れ上がったマクロファージは外見上 黄色い油滴で充満した「泡沫(ほうまつ)細胞」と呼ばれる状態に変貌してしまうアリサマです。
この「内皮細胞」や「マクロファージ」も含めた一連の変化が動脈で起きて壁が厚ぼったくなってしまった状態が『動脈硬化』です。

特に「泡沫細胞」で溢れかえり・・・(実は他にも重要な細胞がいるのですがマタの機会に・・・)
カベが黄色く盛り上がった病変部位を「プラーク」と呼びます。

大動脈のような太く大きな動脈ではプラークだけでクダの中が狭くなることはありません。
しかし、心臓の筋肉の隅々に栄養を送る冠動脈のような中型サイズの動脈ではクダの中を狭くして狭心症や心筋梗塞を起してしまいます。血管の閉塞はプラークが徐々に大きくなることによって起きるのではない事を最近の研究は明らかにしています。

狭心症や心筋梗塞など虚血性心疾患の発症には「プラークの破裂」とそれに続く「血栓の形成」が重要だったのです。
要するに・・・内皮細胞と言うバリアを障害された動脈硬化部位、特にプラークの部分は傷つきやすくプラークにも被膜が安定なものと不安定なものがあり、不安定なプラークは破裂しやすいのです。
プラークが破裂してキズついた部位には当然のごとく血液中を流れている血小板が真っ先にくっつきフタをしようとします。

続いて、線維素と呼ばれる『フィブリン』がくっつき強固な血栓を形成するのです。
プラークができて血管のカベが元々厚くなっていたうえに血栓と言う血のカタマリができたらクダの中は一気に狭くなります。
これにより 最悪の場合 血流は途絶し梗塞が起きてしまうのです。

抗血小板剤でサラサラ血液? 動脈硬化編その3

前回の話をまとめます。
「血管内皮細胞」に障害が起こると・・・ 血管のカベに悪い変化が起きてしまう。カベの傷んだ箇所には「プラーク」ができて・・・最悪 血栓までできる。
血栓はメデタくはないですが、赤やら白やら種類があり・・・血小板が活気づくと血小板同士、みなくっつきあい「モロい血栓」(白色血栓)をつくり、続いて血液中の「凝固系」と呼ばれるシステムにスイッチが入ると、連鎖反応の末「フィブリン(線維素)」が作られます。フィブリンが血小板と協力して「頑丈な血栓」(赤色血栓)が完成するのです。
ちなみに 凝固系が働くには「ビタミンK」の存在が重要です。

この一連の変化を阻止すべく多種多様な薬剤が開発されました。
①抗血小板剤  バイアスピリン パナルジン プラビックス プレタール アンプラーグ
②抗凝固剤     ワルファリン(ワーファリン)
③血栓溶解剤  ウロキナーゼ t ‐PA  ← すべて注射製剤です。

①は「モロい血栓」(白色血栓)予防に使います。一般に血液の流れの速い動脈でできる血栓はこれです。
これらの薬剤は血小板が集まり、次々固まるのを抑えます。

②は「頑丈な血栓」(赤色血栓)予防に使います。流れの遅い静脈ではこちらの血栓です。
ワーファリンはビタミンKの働きを抑えることにより、赤色血栓の生成を抑えます。だから、ワーファリンを内服する方はビタミンKをたくさん含む納豆を食べてはいけないワケです。

③はできてしまった血栓をとかします。
体には血栓を作る「凝固系」とできた血栓を溶かす「線維素溶解系(略して線溶系)」があり・・・
これらの薬剤は線溶系を活性化します。
ウロキナーゼとt -PAと作用の仕方に違いがありますが・・・
共通する副作用は「重篤な脳出血」など出血しやすくなるということです。

現在行われている内服薬剤治療の重要な点は①抗血小板剤も②抗凝固剤も「できてしまった血栓」を消し去ってはくれないということです。

①抗血小板剤や②抗凝固剤で 血栓や プラークまでも小さくなっていくと思っている人もかなりいるのでは・・・
一般的には症状が出て、病院を受診し治療が始まるわけです。では、内服開始時点で存在していた血栓はどうなるんでしょう?
一方 注射で使用する③血栓溶解剤にはそれなりの副作用がある。これらの薬剤の作用機序を考えるたびに胸が苦しくなります(狭心症か・・・)

以上の治療では動脈硬化の引き金になる「血管内皮細胞」の障害は放置されたままで、しかも当たり前の仕事をしている血小板が目の敵。

挙句の果てに、①抗血小板剤を 内服して 血液がサラサラ になるとか !?
血液の粘度上昇を引き起こすのは高血糖や高脂質の状態でしょうから血小板の機能を抑制して サラサラになるなんて・・!?
考えるだけで アタマが痛くなります(脳も傷んでいるのか・・)

”アンチエイジング外来に際して”は院長コラム『動脈硬化編』から掲載しています。